2019/03/16

Life style artist


誰かに「あなたはアーティストですか?」と尋ねられたとする。すんなり「はい」と答えられるのは、ごく一部の人ではないかと思う。アーティスト=アートを仕事にしている人、と考える人が多いのかもしれない。
ではアートとは? ウィキペディアで調べると「(英語:Art)とは、芸術・美術など間接的に社会に影響を与え得るものである」、この一文だけ書かれている。アートという文字は、作品、名称、活動などなど、日頃やたらと目にするにも関わらず、何がアートで何がアートではないのか、曖昧なまま使われているように思う。仮に何らかの表現がなされている、間接的に社会に影響を与えるものをアートとするなら、日常生活においてはどうだろう?

毎日の生活の中で表現をしている場面は、実はたくさんある。日々表現し続けていると言っていい。実感は薄いかもしれないが、何を着るのか、どれを買うのか、どんな言葉を使うのか、といったことまで、「わたし」を表現し続けていて、その表現は、周りの人たち、環境、社会、そして自分自身に影響を及ぼす。
でも自分の行為、Actionにどれだけ自分を表せているだろう。好むと好まざるとに関わらず、周りの影響を受け続けている日常の中、流行っているからとか、誰かが言っていたからという理由で、日々の事を決め、過ごしてはいないだろうか。それは例え華やかに見えたとしても、「わたし」を表現しているとは言えない。
美しく整ったもの、見栄えのいいものだけがArtではない。その人なりの何かが表されていて、一つ一つのActionに他の誰でもない「わたし」が存在しているのであれば、人には取るに足らないものに見えたとしても、それは充分にArtなのだ。目に見えるものだけに限らず、その人が発する言葉や佇まいといった見えないものに至るまで。

日々の生活は、表現し続ける「わたし」というActionの集合体。
「わたし」を表現する生活をしている人=Artist、である。

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