初めまして。黒谷さんの門前で染め物をしている齋藤洋と申します。
私は着物とは あわせまとふ 衣服だと思っております。
西洋の衣服の基本は立体裁断ですね。理想的な人間の身体のイメージに合わせてデザインされた衣服。その衣服に無理矢理合わせるために昔はコルセットまでしていました。そんな洋服の世界の対極に着物はあると思います。
ただ今の着物の有り様はあまりにも限定されたイメージのように思います。例えば現代の女性の着物はまるで昔の大店のむすめさんや、お城のお姫様が着ていたような衣装なのではないでしょか。着物の伝統という時、一般庶民が当たり前に着ていた あわせまとふ衣服は含まれてないようで、とてもおかしく感じております。着物イコール格式のみのイメージはとても窮屈で、今の着物離れを逆に推し進めている大きな要因となっているのではないでしょうか。
とりとめもないことを書いてしまいました。
写真は私にとっての着物の一つ 毛斯綸(モスリン)のもじり袖コートです。
ローハ弁柄と柿渋で染めたリバーシブルにも、そして天地を逆さまにもして着れるものです。和裁士による手縫いです。
斉藤洋のプロフィール: http://www.komatsucraft.com/a17.htm
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